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IZAKI TOMOKAIZAKI TOMOKA

夢を乗せて走るバスは
みんなの力で動かす。

「バスの仕入」という言葉、
知っていますか?

2020年の入社式は7月1日でした。コロナ禍で自宅でのリモート勤務が続く日々。好きなことを仕事にしたいと入社したけれど、予想もしない展開。フワッとした状態の中で、できることも少なくてモヤモヤとしていました。ところがコロナが明けた現在は、180度状況が違うんですよね。やるべきことが本当にたくさんある!私が担当するバス仕入・開発センターは、今日も様々な部署からの依頼で大盛況です。

「バスの仕入」というのは、一般的には知られていない言葉かと思います。企画担当者がツアーを企画した後はバスとドライバーさんの手配に着手します。当たり前のことですが、バスとドライバーさんの数には限りがあります。バス会社は、基本的に事業所や車庫がある都道府県が営業区域(*配車権)のため、足りないからといって関東発のツアーに九州からバスを引っ張ってくることはできません。最近はドライバーさんの労働時間管理も厳しくなっており、拘束時間は一つの課題になっています。バスツアーの出発から到着までの時間だけでなく、車庫からツアーの出発場所、帰着場所から車庫までの時間も確認する必要があります。また、出発前の車両点検の時間も必要です。こうした準備の時間も含めて、担当が考慮しつつ、法律の範囲内でバスを手配しなければなりません。

年間バス仕入2,375本。
地道にコツコツ積み上げた数字です。

バスツアーと一言で言っても、いろんなバスツアーがあります。ご近所ツアーもあれば、遠出のツアーもあります。「日曜午後の中央道の上りは渋滞するから間に合わない」などの道路事情もあります。時間短縮すれば手配できるけど、当日に事故渋滞が発生してしまうと難しい。予想しながら企画担当者と相談して、観光地滞在時間を短縮できないかなど様々な検討を重ねます。一番厳しいのは秋の行楽シーズンです。秋は修学旅行があるので、日本全国どこでも大型バスが枯渇しているんです。みんなが気持ち良くでかけたいシーズンは同じだからこそ、裏側でバスの奪い合い合戦が行われているんです。

昨年度、私が手配したバスは1年間で2,375台。首都圏のうち、自分の担当エリアだけでこの本数です。でも、1本の交渉は本当に地道です。引き受けてもらうためにできることをコツコツと。「今までの長いお付き合いがあるから、クラブツーリズムさんのためだったらいいよ」といってくれる人もいれば「あなたの先輩がいい人でお世話になったんだよ」と言ってくださる方もいます。でも、会社の力や先輩に頼ってしまうのは良くないですよね。いかに自分の力で引っ張ってこれるか。そのための努力を続けています。

圧巻の長岡花火よりも、
駐車場のバスに感動してしまいました。

昨年の長岡の花火大会は忘れられない出来事になりました。花火大会に行きたいお客様はたくさんいるのに、バスの本数が圧倒的に足りなかったんです。ニーズはあるのにバスがない。集められなければ、お客様にお断りをいれなきゃいけなくなってしまう。バス仕入のみんなで必死になって頑張りました。こうして集めたバスが集結して、現地・長岡の駐車場にずらりと並んだ写真を見た時に、言葉にならない気持ちになりました。バス250台、9,500人。これはクラブツーリズムだけでなく、バス会社さんとドライバーさん、いろんな人の頑張りが集結して実現した数字なんですよね。社内外のチームワークの強さを感じた瞬間でもありました。

忙しい時期にバスを出してくれた会社さんには、やっぱりその分恩返しをしたいなと思います。繁忙期に無理を聞いてもらったんだから、そうじゃない時期にもコンスタントに仕事をお願いできるといいですよね。でも、バスツアーが少ない時期にはお願いできる本数がどうしても減ってしまう。こうした状況はバス手配チームだけで頑張ってどうにかなることではなく、クラブツーリズム全体で頑張っていかなくてはいけないところ。今年の繁忙期も頑張ります。バス会社のみなさんと、今年も連携しながら良い旅を作り続けていきます!

TOPICS

バス手配のコツとは?

体温のあるコミュニケーション
私が日々意識していることは、こちらがやるべきことをお伺いすること。ドライバーさんが気持ち良く運転するためにできることは何か?どんな条件であればもっと楽になるか?など、丁寧にヒアリングしています。バス会社の担当者さんもドライバーさんも血の通った人間です。人と人のつながりを大事にしてくださる情に厚い方も多い。普段から仕事の話だけでなくいろんな話をしているので、関係性もぐっと縮まります。
「付箋貼っていただけますか?」
バス会社の担当者さんはお忙しい。いろんなご依頼が各方面から飛んできているんですね。こちらがお願いしたことを常に意識できるかというとそうじゃないんです。そこで、忘れられないように付箋を貼ってもらうようにお願いしたりしています。「ダメ元でのお願いなのですが、◎月◎日に空きがでたらご連絡いただきたいので、付箋を貼っていただけませんか?」と具体的にお願い。小さいことかもしれませんが、埋もれずに覚えてもらえるきっかけになるんです。付箋の成果かどうかわかりませんが、ご連絡いただける回数も増えたような気がしています!
バスマニア向けの情報発信
バスマニア向けのXアカウントを運用しています。その名も「バス部」。鉄道マニアがいるように、世の中にはバスマニアという方がいらっしゃるんです。いつも懇意にしてくださっているバス会社さんたちの広報担当のような気持ちで、コツコツ地道に運営しています。