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YUTO SUZUKIYUTO SUZUKI

トワイライト、カシオペア。
今はなき伝説の鉄道旅へ、
僕がご案内いたします。

終着駅大阪で流れた「いい日旅立ち」。
涙が止まらなかった。

祖父は鉄道マン、実家は線路沿い。物心ついた頃にはすでに鉄道オタクでした。忘れもしない、2015年2月4日。伝説となった札幌発の寝台列車トワイライトエクスプレス。僕は大学2年生。どうしても乗りたくて発売日の営業開始と同時に入手を試みましたがチケットは取れませんでした。それでも毎日JRの乗り換えのたびにみどりの窓口によって空席確認する日々を送りましたが、残念ながら入手できずにその日がきてしまいました。

幸い往路の寝台列車北斗星のチケットは入手できていました。あきらめきれない想いと片道切符を握りしめ、いざ札幌へ。札幌駅に到着してすぐにみどりの窓口へ駆け込みました。これで本当に最後の最後。奇跡を願った。すると、発車5分前にたったいまキャンセルが1席出たというのです。こんな幸運、信じられますか!?札幌滞在時間2時間。僕は憧れのトワイライトに乗り込みました。22時間50分、トワイライトエクスプレスの旅路。終着駅大阪に近づく頃に流れてきたのは「いい日旅立ち」。言葉にできない想いがこみあげてきて涙が止まりませんでした。こんな想いをお客様に提供できる仕事がしたい。この原体験がいまの僕の仕事観の基盤になっています。

鉄道好き、アナウンス好き。
しかし「好き」を仕事にできるのか?

鉄道好きを活かした仕事をできるとは正直思っていませんでした。鉄道会社に勤めてしまうと好きな気持ちが強すぎて利益や効率性を大事にできないんじゃないか。鉄道愛は大切に持ち続けていたいから、仕事にするのはあきらめようと。

一方で僕にはもう一つ好きなことがありました。それは人前で話すこと、アナウンスです。就職活動の時期にはアナウンスの学校にも通い、テレビ局のアナウンス職を受験していたこともありました。だからクラツー入社直後に上司が、鉄道の添乗に呼んでくれて、車内で弁当を配るタイミングでアナウンスを披露する機会を与えてくれた時は嬉しかった。お客様にも好評だったようで、もう一度添乗してほしいとリクエストまでいただけるとは!自分でもびっくりしました。

普通じゃつまらない。
世界でただひとりの鉄道アナウンサー。

どうせやるなら、もっと面白く。他にないサービスを。そこで廃止になった列車の懐かしいアナウンスを再現する「復刻放送の車内アナウンス」という企画を考えました。鉄道旅の魅力はただ乗るだけじゃないんです。車窓から景色を見る、駅弁を食べる、匂いをかぐ、革張りのシートに触れる、モーター音に耳を傾ける。五感で楽しめるものなんですよ。停車駅も時代ごとに異なる場合があるので国会図書館まで行き当時の正確な時刻表を調べる。当時の風情を想像していただけるような台本をつくる。徹底的に細部にこだわりました。

本番当日、車内は大盛り上がり。お客様が動画をSNSに投稿してくだったりして口コミが広がり「鈴木さんが添乗するなら申し込みたい」という声もいただけるように。実は、鉄道オタクであることを人前で言うことは恥ずかしいのではないかと思っていた時期がありました。でも違った。鉄道を通じてお客様にこんなに喜んでいただける。これまでになかった価値創造ができる。これから新たな企画・サービスを考えるエンジンになる。実はやりたいこと、まだまだたくさんあるんです。鉄道ファンを唸らせる凄い企画を自分で考えてみたい。テレビ出演して旅と鉄道の魅力をもっと広めたい。そして今、新・クラブ1000事業推進部の鉄道部として自分が想像していた以上のスピードでいろいろな事を実現しています。今はクラブツーリズムパスを手段として鉄道好きの輪をもっと拡げたい。出る杭を打つのではなく、出る杭を伸ばしてくれるクラブツーリズムだからこそできることなんじゃないかと思っています。

TOPICS

ぜひ見て、ぜひ乗って!
大好きな鉄道車両、語らせてください。

引退したけど、583系!

京都や九州の鉄道博物館で見ることができる、引退車両。昼は車内を座席モードに、夜は座席を寝台にすることで、昼夜を問わず特急運用に就いていたタフな列車です。寝台特急「月光」に由来し、「月光形」と呼ばれていました。車内の造りも月明かりに照らされるクリームと濃紺の車体も美しく、博物館に置いておくには本当に惜しい列車です。再現放送もぜひしてみたいですね。
今も現役、485系!

こちらは未だ現役。現在では改造を受けた車両が、臨時列車や団体列車に使われています。私自身、幼い頃から自宅前を走る特急ひたちとして目にしてきた、思い出深い列車です。駅に入ってきた際の重厚感、唸りを上げるモーター音、車内放送の鉄道唱歌オルゴールなどから、深い人間味を感じることができます。ぜひ一度ご乗車を。もしかしたら私も鉄道アナウンサーとして、添乗するかもしれません。